日本、韓国、中国。
ナショナリズムを煽って
支持率上昇を狙う首脳たち
 韓国の中央日報は4月5日の同紙に、『盧大統領、レイムダック避けるために「反日」…日外務省資料』という記事を掲載している。これを受けて韓国政府は7日、日本の外務省の佐々江賢一郎アジア太平洋局長宛てに、「この文書は韓日関係硬直の責任を韓国に転嫁し、国家元首に対する礼儀に欠けた内容である」と糾弾している。

 韓国政府の対日外交政策についての外務省の「情勢分析資料・朝鮮半島をめぐる動き(1月25日付)」と中央日報のいう文書には、盧武鉉政権の改革推進やアイディアへの失望感から支持率が20%と低迷しているのを打開するために、「韓国では反日が政権の支持率を高める効果がある」ことを利用して、竹島(韓国では独島)問題などで大統領本人が演説でつよい反日姿勢を示し、その時期だけ支持率が40%近くにあがった。

 外務省資料には、竹島(独島)問題などで国民世論を煽動、独島観光開放、空軍参謀総長の独島上空非行(中央日報日本語版にはこう書かれている。たぶん飛行の間違い。)、閣僚や国会議員の独島訪問など、韓国の言う「独島領有権強化政策」を「過激なデモ行為」と表現していると考え、こうしたデモ行為によってナショナリズムを煽り、韓国内の世論を先導するとしている。

 資料には盧武鉉大統領の政治手法として、すべての局面で意図的に「悪者」を見たててこれと対立することで自らを政党化する手法をもちいる。二極化問題では富裕層や大企業を批判し、国際問題では日本を悪者にしたてる、ということが書かれている。また、盧大統領は政権後期のレイムダック(死に体)状況を避けるために、残りの任期中、こうした反日強行姿勢をとりつづけるだろう。ともある。さらに、「簡単に沸き立つ韓国的情緒の無分別な発露」と決めつけている。

 資料を読んでみると、「ほんとうのことじゃない。どこが違うの?」と言いたくなる人は大勢いると思う。本音を言うと「またか」という感じがする。

 外務省資料が本物かどうかはわからないが、この程度の分析を外務省の官僚たちが真剣に議論しているとは信じられない。ここに書かれている程度のことは「日本人のほとんどがごくふつうにもっている認識だ。

 政権に対し国民の不満が高まりそうになったとき、国民世論をナショナリズムにかきたて目先をくらましてしまうのは、中国と韓国の常套手段だ。中国人と韓国人の、日本、日本人に対する劣等感を刺激し、日本は悪者とやっていれば政権は維持できる。日本側も小泉首相や閣僚クラスが日本人のナショナリズムを煽り反韓、反中思想を盛り立てて、中国と韓国に火に油を注いでいる。どうやら、なんとなく、相対する政権同士の密約、出来レースのような気がしないでもない。

 韓国がこの外務省資料とする文書で日本を批判すれば、日本では多くの人々が「本当のことじゃないか」と反韓意識を高め、一方で小泉政権の閣僚の発言に支持がいく。外交的にも、国民同士の有効親善にとっても好ましくはないが、政担当者たちにとっては支持率上昇という効果がある。

 中国の胡錦濤国家主席は小泉首相が靖国神社参拝をやめないかぎり首脳会談には応じないと言う。そんなことを言えば、日本の世論がどう反応するかを見越した上での発言だ。たしかに日中両国間の良好な関係は大事だけれど、もっと切羽詰ったものがあるのだろう。胡錦濤国家主席のなりふりかまわぬ外交姿勢も気になる。だから、反日をやらざるを得ない。韓国の盧武鉉大統領盧武鉉大統領と同じだ。
 
     
 
 
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