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| 匿名で言いたい放題という、愚行 |
最近、将来はマレーシアにロングスティをしたいと考えている人から受けとったメールに「現在、とあるホームページの掲示板で展開されているやりとりを見ておりますと、みっともない、情けないと言う思いしきりです。マレーシアに住んでいる日本人が、こうした姿を日々晒しているのかと思いますと、日本人はどうしてこうなってしまったのかとつくづく考えてしまいます。」と書いてありました。
わたしがこの掲示板の存在を知ったのは、その一週間前、ペナンに住むある人から「ロングスティの人がやっているホームページの掲示板がすごいことになっている」と聞いてからです。掲示板を読んでみると、善悪の区別がつかない自己中心の子供たち同士の口喧嘩としか思えない内容でした。実名を出している人たちは別として、いい年をしたおじさん、おばさんたちのすることではないとも感じました。
わたしは多くの中高齢の皆さんがマレーシアに来てたのし句、生き生きとした生活を送っていることを、実際にこの眼で見てよく知っています。そう一方で、同じ日本人として恥ずかしいと思える人も大勢知っています。もちろん、わたし自身が聖人君子だとは思いません。大酒飲みで、自分勝手で、経営者失格の社長だと思っています。そのわたしから見ても、「かなりひどいな」と思えてならないのです。
わたしは知人から週刊ポスト9月1日号の「夢の海外移住/話が違う」マレーシア編を読んで、「このレポートのすべてが客観的内容だとは思わないが、七、八割は納得できる」と思っていました。前々回のこのコラムに(日馬プレスのホームページのニュースコラム)わたしの感想や意見を掲載しました。
また、『日馬プレス』には「ロングスティの恥はかき捨て」というコラムを掲載しました。日本では恥ずかしくてとてもできないようなことをマレーシアでやっているロングスティの人々がいるのです。例えば、ロングスティの人たちが多く滞在するホテル(夫婦2人で朝食付きでRM120〜140=約3,600〜4,200円)でビュッフェ形式の朝食にタッパウェアとペットボトルを隠して持参して、朝食で食べる以外の分(つまり、昼食)を食べ物はタッパに、飲み物はペットボトルに詰めてもち帰るのです。それも数組の夫婦がやっていたのです。また、キャメロンハイランドでは、ゴルフコースの脇から入り、脇から出て行く日本人ロングスティヤーの話も書きました。このゴルフ場は平日でRM40=約1,200円、日本人ロングスティヤーの団体には特別料金が適用されています。日本円で1,000円に満たないグリーンフィーをごまかしていく日本人が何人もいます。
日本ではマナーとか、常識とか、思いやりとか、プライドとか、社会人として守るべき規範がありました。
多くの人は世間の眼を意識して「恥ずかしい」と思われることはしません。単純に働き者、最先端技術をもつ先進国の人々というだけではなく、こうした日本人の気質が世界の人々に好感を持って受入れられてきました。
日本企業が海外進出しはじめた頃には、「日本人だけで群れたがる」、「札ビラを切ってアジアの人々を見下す人々がいる」と非難されたこともありましたが、現在ではビジネスをするために海外で生活している人たちの大半は地元の人々に好感を得られています。マレーシアにも大勢の日本人ビジネスマン、学生、現地の人と結婚した人などがいます。いいこともあったし、悪いこともあった。この国の人たちになかなか理解してもらえなかったこともあった。だれしもがいろいろな経験をしながら、この国の人々との調和をもとめてきたはずです。そうしてわたしたちが何年もかけて積み上げてきたマレーシアの人々との良好な関係は、わたしたちが社会人としてのきちんとした規範を守り通してきたからです。
もちろん、日本人の中にはいろいろな人がいます。刑事事件を起こした人もいれば、好ましからざる外国人として国外追放された人もいます。今回のように、マレーシアをベースにした掲示板に、匿名であることないこと、又聞きしたことなどで他人(企業/団体)を誹謗中傷する書き込みをする人たちも大勢いました。ただ、ふつうの良識ある人たちはこうした匿名でしか物をいえない人たちをまともに相手にしませんでした。わたしも、この種の人たちは「卑怯者で臆病者の愚か者」だと信じています。以前は、こうした匿名組の人たちは、わたしと同じ五十代の人も何人かいましたが、どちらかというと若い人たちが主流でした。ところが、今、主役の座は六十代に奪われているようです。
言いたいことがあるなら、自分の名前を出して、直接相手にいえばいいのです。マレーシアは法治国家なのですから、自分が被害者だというなら警察なり裁判所に訴えればいいことです。ロングスティの人たちは中高齢の社会経験の豊富な人たちのはずです。社会の規範もよく知っているはずです。自分の言っていること、していることが社会的に、あるいは法律的にどういう意味をもつかも分かるはずです。だから、匿名で書き込みをする。そうでないと、逆に世間から白い眼で見られたり、法律トラブルになる恐れがつよいことを知っているのでしょう。
外国に来るのですから、未知の出来事、思いがけないことがたくさんあります。たっぷり社会経験をもつ人たちなんですから、慎重に十分に考えてひとつひとつの問題をクリアしていくか、信用できる業者かどうかを冷静に判断した上で責任もって代行してくれる業者に委託すればいいのです。責任もってきちんとやってほしい、でもお金は払いたくないというなら、そういう人を探せばいいのです。
「10万円あれば夫婦でたのしい生活を送ることができます」、「英語が話せなくても大丈夫です。仲間が助けてくれます」。その言葉を信じてマレーシアに来る人たちも大勢います。信じるのは自由です。来て、実際に生活してから「話が違う」と叫んでいる人たちは、事前の調査不足だと思います。世界中どこでくらすにも、生活してくために最小限必要な情報を入手してから出発するのが当たり前です。
「夢のような、いいことばかりの海外暮らし」そんな国がどこにあるのでしょう。政府のそういう言葉を信じて南米のボリビアやペルーなど移民していった人たちの悲惨な生活、あるいは北朝鮮の言うことを信じて北朝鮮に渡った人たちの悲惨な現実を見れば、政府だって信用できないことが分かると思います。
実際に暮らしてみて、様々な不平不満があることはよく分かります。だからと言って、不平不満の矛先を他人に向けるのは間違いです。自分で決めたことは自分の責任です。ボランティアを頼って生きるのも自由、業者に委託するのも自由、自身で決めたことです。
マレーシアの人々が日本人に対して抱いているイメージの内、日本人はみな金持ちというのは幻想ですが、「礼儀正しく、信義を重んずる人たち」というイメージだけはいつまでももっていてもらいたいのです。「恥知らず」、「卑しい」だけでなく、「卑怯者で臆病者の愚か者」まで付け加えられたらお終いです。
マレーシアにきたら、世間体を気にする必要はない。どうせ日本語しかできないんだから、閑にまかせて匿名で日本人同士で足の引っぱり合いをしていればいいというのでは、マレーシアに恥をばらまきにきたようなものです。
終戦直後、渋谷などの盛り場を、アロハシャツに黒めがねの悪ぶった若者たちが大勢歩いていました。やがて、彼らはグループを組むようになり、徒党を組んで暴力集団化していきました。愚か者が連なって歩いているということから「愚連隊」という言葉が生まれました。戦前のやくざ、博徒、テキ屋とも違う新しいタイプの暴力集団でした。今ではひとまとめにして、「暴力団」と呼んでいます。
「愚連隊」が発生した前後に生まれて人たちには、徒党を組んで愚かなことを言ったりやったりしては欲しくないのです。 |
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