■国民健康保険の適用

 企業の駐在員とその家族が加入している健康保険組合は、海外での診察治療に罹る経費を条件に応じて適用できる。また、地方自治体が窓口になっている国民健康保険も同様に条件に応じて適用を受けられる。ただし、いずれの場合も、受診の際に保険申請書を持参して、主治医に記入と署名をしてもらうこと、日本語訳をつけることなどの条件がある。また国民健康保険の場合は、日本で同等の診療を受けたときの費用と比較して安い方の7割負担(本人)が適用されることになっている。(詳しいことは各自治体の健康保険担当にお聞きください。)上記の病院では支払い終了後に領収証や診療明細書を発行するので内容を確認の上保管すること。なお、退院後に申請書を持っていって主治医に記入・署名してもらうと、書式料として別途料金を請求されることがあるので、事前に申請書は用意しておくことだ。
 現地採用や自営業者、中高齢のロングステイの中には、健康保険を打ち切ってきた人も多い。しかし、無健康保険者が海外で疾病に罹った場合には、日本に帰国したときに半年間さかのぼって再加入することができる。さかのぼって払う健康保健料を上回るほどの医療費がかかった時には、この方法も考えてみよう。

 

■海外旅行保険とキャッシュレス・サービス

 日本を出発する前に海外旅行保険に加入している人は、損害保険会社が契約した病院やクリニックでは、現金による支払いを必要としないで診察、治療、入院ができるキャッシュレス・サービスを受けることができる。病院と損害保険会社が直接書類のやり取りから金狙 4bの移動もやってくれるので、ひじょうにありがたい。
 指定された医療機関名は保険契約書に記載されているか、契約書に記載された当該国で保険会社の代理業務をやっている会社に問い合わせる。
キャッシュレス・サービスを受けるには、ハンドブックや保険カードに記載されたフリーダイヤルのホットラインへ電話をするのが早い。夜中でも休日でも損害保険会社と契約した現地代理店(エージェント)が24時間案内しているので、日本語で症状を説明すれば、どこの病院へ行けばいいかを説明してくれる。上記の病院の日本人担当スタッフに聞いても保険の扱いは詳しく聞くことができる。受診の際に保険証書(インシュランス・サーティフィケイト)を提示し、病院側から提出された書類に記入・サインすれば、あとは1リンギットも支払う必要はない。これで初診から診察、検査、さらに入院、手術、その後のリハビリや経過観察までをカバーしてくれるのだから、心強いものである。当然ながら、不幸にして後遺症や死亡などの経過をたどった場合には、日本からの家族の呼び寄せから滞在、搬送などの膨大な費用もカバーされる。
 ただし、旅行期間中に発生した病気・けがに対して初療から180日間という限定であるので、旅行前からの糖尿病や高血圧などの慢性疾患をはじめ、精神疾患や妊娠関連、歯科治療、美容整形などは対象外となる。
 数年前、日本人の海外旅行保険を利用して、ツアーガイドやタクシー運転手にコミッションを渡して患者を集めていた観光地のクリニックがあった。風邪や腹痛で、「保険会社に請求すれば下りる」と、150?450米ドルという当時では法外な診療・治療費を請求していた。また、最近では、海外旅行保険で診療・治療費をカバーした患者が、巧妙な手段で領収証等を再発行してもらい、加入している健康保険組合に二重に請求する人がいるという。調べられたら確実にばれる。ばれたらどうなるか、よく考えてみよう。

日本人が罹りやすい病気→多い順で行くと、風邪、食あたり、腰痛、スポーツ外傷(ゴルフ、テニス等)、交通外傷(ムチ打ち)、結石(尿管、胆石など)、糖尿病、高血圧症、皮膚炎などなど。でも高脂血症、うつ症、生理不順、不妊症は受診してない人も多い!

子供の病気→風邪(扁桃腺炎、咽頭炎含む)、気管支炎・肺炎、食あたり(嘔吐、下痢)、転倒による怪我(転んだ、落ちた)、中耳炎、アレルギー、喘息、不明熱、虫歯などなど。

 
     
 
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