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| マレーシアで病気、けが、困ったときに |
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クアラルンプール周辺の日本人がよく利用する4つのメディカルセンターとクリニックを取材してきた。と同時に、わたしの身近な人々が切実に感じている問題を、マレーシアの医療システムがじょうずに吸収しようと努力していることがわかってきた。
今回は、グレンイーグルス・インタン・メディカル・センターKLの中川溶子さんと、鹿島りえさんに直接お話を聞いて、日本人の、とくに小さな子どものいる家庭、そして、お母さんたちにスポットをあてて、マレーシアの医療事情を考えてみた。 |
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やっぱり子どもが心配
小さい子どもの病気やけが、事故などで若いお父さんやお母さんはパニックに陥ることがあります。どんなことがあろうと、最後に子どもを守るのはお父さんとお母さんです。冷静に状況を判断して、適切な対応をとらなければいけません。
深夜だから、日曜日だから、英語が苦手だからという理由で病院に行くのをためらって、明日にしたり、朝まで待ったりしてはいけません。とくに子どもを見てくれるお医者さんは、子どものことをよく知っていますし、子どもにとって一番いい方法を考えてくれます。お医者さんは大人の言葉も参考にしますが、実際に目の前にいる子どもを看て状況を把握してくれます。 |
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◆転んで、落ちて、頭をつよく打ってしまったとき
マレーシアではリビングでもダイニングでも床はタイル、転んだり、ベッドから落ちて頭を打つ子どもは多い。そんな時、お母さんもお父さんもパニックにならないで下さい。
冷静に子どもの状況を観察してください。
子どもが吐いていないか?
元気でいても、いつもと反応が違う。呼びかけたとき、ちょっとした動作の反応が遅い、違った反応をする。
頭などが切れた、腫れたは要注意。【瘤(こぶ)は比較的安心できます。恐いのは頭蓋骨内のダメージです。】
急に泣き出して、理由がわからない。急に食欲が落ちた。急に吐いた。
以上のことをよく見てください。とくに一番最後の「急に」があったときは、すぐに病院に行ってください。 |
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◆幼児が異物を飲んでしまったとき
どこにいても、好奇心旺盛な子どもは異物を口にして、中には飲んでしまうことがあります。よくあるのは、タバコ、医薬品、化粧品、防虫剤、体温計の水銀、ボタン型電池、漂白剤、石鹸、洗剤などです。
わたしたちがよくつかう日用品の容器やパッケージが、お菓子の様であったり、幼児用の玩具に似ていたりするので、幼児の誤飲事故はふえる傾向にあります。口にしてはいけないものや危ないものは、幼児の手が届かない場所にしまっておく必要があります。けれど、日常的につかうから日用品なので、ついつい置きっぱなしということもあまりす。
誤飲のときの対応は、「毒性のつよさ」によってかわります。意識がなくなったとき、意識があるときも慌てずに冷静に対応してください。
至急、医師の治療が必要なもの
漂白剤、ベンジン、シンナー、ガソリン、灯油、トイレ用洗剤、食器洗い用洗剤、染毛剤、マニキュア除去剤、パーマ液など
医師の治療が必要なもの
タバコ、洗剤、化粧品、水銀電池、防虫剤(樟脳、ナフタリンなど)
少量なら問題にしなくてもいい
防虫剤(パラクロルベンゼン)、中性洗剤、乾燥剤(塩化カルシウム、生石灰など)、インクなど
ほとんど中毒の心配はない
石鹸、クレヨン、マッチ、絵の具、口紅、乳液、蚊取り線香、シリカゲル、体温計の水銀
子どもがぐったりしたとき、まず、意識があるかどうかを調べてください。子どもの身体をねじったり動かさないで、肩をやさしく叩きながら、耳元で呼びかけて反応があるかどうかをみます。
◎ 意識があって呼吸や脈拍がしっかりしていれば、吐かせてはいけないものや何を飲んだかわからないときは吐かせないで、上記のことを基準に救急車を呼んだり、医院に連れて行きます。
吐かせるときには、水やぬるま湯を飲ませて、舌の奥に指を入れて刺激して、胃が空になるくらいまで吐せます。
吐かせてはいけないもの
ガソリン、灯油、酸、アルカリ、噴霧式の殺虫剤、漂白剤、液体家具磨き剤など
意識がない場合は、救急車を呼び、救急車を待つ間、気道を開放して呼吸しやくすし、呼吸がないときには人工呼吸を、脈拍がないときには人工呼吸と心臓マッサージをします。
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◆こどもが顔にけがをしたとき
とくに女の子の場合には、とくに顔ですが、ひとの目にふれる個所の傷は心にも一生残る傷跡になってしまうことがあります。また、大人の女性でも、引ったくりなどにあって、顔などに受傷するひとがいます。
大きな病院の救急外来(A&E=24時間受付)に行き、プラスティック・サージュリー(形成外科)の専門医に紹介してもらうのが一番です。形成外科では可能な限り傷跡が残らないように手術し処置をしてくれます。夜間には形成外科の専門医の医師がつかまらないことがありますが、担当の医師によく相談して、形成外科の治療が受けられるようにしてください。
手術してしまった後で、傷跡をなくすというのは難しいそうです。 |
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| 2.大人だって病気やけがは心配
成人病に要注意
○まず健康診断を
日本からマレーシアにやってきて、食生活のパターンがすっかり変わってしまったという人が大勢います。とくに単身赴任の四十代、五十代の男性と、若い独身の男女の皆さん。日本では駅まで自転車、満員電車で通勤し、駅での乗り換えもたいへん、歩く距離がけっこうあって、自然に運動しているようなものです。そして、はっきり言って日本では、魚も野菜も歯ざわり、舌触りがぜんぜん違います。だから、自然に栄養のバランスがとれていることが多いのです。(ジャパン・メディケアのベー先生が、「成人病の数値は、日本人はマレーシア人よりもはるかにいい」と言っていました。)
ところが、マレーシアでの生活に慣れるにつれ、糖尿病になる人、コレステロールの数値が高くなる人がいます。最初のうちはこうしたことに気がつかない人がほとんどです。きわだった症状がほとんどなういからです。成人病、生活習慣病を示す数値が基準を超えているのにも、気がつかずに見すごしてしまうひとが多いようです。
だから、定期的な健康診断が必要なのです。日本人がよく行く、病院やクリニックでは精密な健康診断をやっています。
○忙しくて健康診断になんか行ってる時間がないというひとに
健康診断の必要性はわかっていても、「一日がかりだからな。忙しくて、とてもそんな時間はとれない」というひとが大勢います。
そんな人には、前の夜から12時間絶食し、(もちろん、朝も食べないで)、就業前に病院の一般救急外来(A&E)で、「スクリーニング・テスト」を希望してください。血液検査と尿検査を受けることができます。血糖値、血小板、白血球、赤血球、悪玉コレステロール値、尿酸値などといった生活習慣病に直結する様々な数値を知ることができます。また、ちょっと料金が高くなりますが、腫瘍マーカーを一緒にやると様々なガンのリスクがわかります。
結果は三日後くらいに教えてくれます。直接結果をもらいに行ってもいいし、頼めばファックスで送ってくれます。(日本人スタッフがいる病院では)通訳が必要なら、日本人スタッフの同行を希望すると言えば、日本人スタッフが日本語で説明してくれます。(通訳料など余分な料金はかかりません。)
| 犬やサルなどに噛まれることがあります。 |
マレーシアでは野良犬がけっこういますし、野生のサルも見近にいます。飼い犬、飼い猫なら、まず、心配ありませんが、それ以外の動物に噛まれたり引っかかれると稀に狂犬病に感染することがあります。また、傷口から破傷風菌がはいってしまうこともあります。できるだけ、破傷風と狂犬病の予防注射を受ける方がいいでしょう。
野良犬や野生の動物に噛まれたりしたときは、念のために狂犬病ワクチンの接種を受けるべきでしょう。 |
| 風邪の症状に似ているデング熱 |
風邪の症状に似ていますが、発熱が四、五日つづいた場合は、デング熱を心配する方がいいでしょう。血液検査で診断することができます。治療薬はないので対症療法によります。ふだんから健康状態がいいひとや、早期に医師の治療を受けたひとはほとんど心配ありません。
医師の治療も受けずに体力が消耗したまま、この状態がつづくと、デング出血熱になり恐れがあります。デング出血熱は重篤な病状になり、生命に危険が及ぶことがあります。早期診断、早期治療が不可欠な病気です。 |
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女性に知ってもらいたいこと
(グレンイーグルス・インタン・M.C.には)シミや黒子(ほくろ)をとりにくる女性が多いそうです。皮膚科の専門医が診察し、レーザーやIPLなど、適切な方法で除去するそうです。
妊娠したかも知れない、という女性に
生理がこないので「妊娠かもしれない」と感じたら、まず、市販の尿検査で妊娠舌かをチェックしてください。この試薬の性能はいいと評価されています。それから、病院に行き、医師の診断を受けてください。
(妊娠・出産については、次号に記載します。)
顔にけがをしてしまったら
引ったくりにあったり、棚などの角で顔に傷を負ってしまったときは、「こどもが顔にけがをしたとき」にかきましたが、「大きな病院の救急外来(A&E=24時間受付)に行き、プラスティック・サージュリー(形成外科)の専門医に紹介してもらうのが一番です。形成外科では可能な限り傷跡が残らないように手術し処置をしてくれます。夜間には形成外科の専門医の医師がつかまらないことがありますが、担当の医師によく相談して、形成外科の治療が受けられるようにしてください。手術してしまった後で、傷跡をなくすというのは難しいそうです。
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生活環境の変化で精神的に不安定になる
子どものときからなじんできた日本での生活から、マレーシアにやってきて、環境の変化について行けないで精神的に不安定になるひと、とくに女性がふえています。駐在員の男性は仕事にゴルフに充実した生活を送っている人が多いようです。子どもたちの新しい学校で新しい友達や先生たちと元気で生活しています。
主婦である自分だけが取り残されたような感じがして落ち込んでしまったり、英語がうまく話せない、マレーシアの風俗習慣が肌に合わない。狭い日本人女性の社会に適応できない。いろんな理由があって、恐くて外に出ることができない。いつでも、どこでも、いい母、いい妻でいなければと思い、弱い自分を見せたくないと自分を追いこんで行く。自分に自信がなくなってしまった。日本に帰ればいいのだけれど、それが言い出せない。
たぶん、昔から、海外で暮し始めた女性の心の中にあったものが、日本の社会環境の変化もあって、現在の女性には大きな負担になっているのかも知れません。
スバンジャヤ・メディカル・センターの佐藤ゆきさんが「子どもの病気できた女性が、わたしに家庭のこと、夫婦のことなど、いろいろなことを話してくることがあります。何のしがらみがないわたしに話すことによって、気持ちをすっきりさせて帰っていくお母さんもいます」と言っていた。同じことを、グレンイーグルスの中川さんや菅原さんも言っていた。
「お母さんの心のケアも必要だと思う」というのが共通の意見でした。日本でもうつ病がふえているそうです。中には、「もっと早く来てくれていれば、気持ちがらくになって、生活がたのしくなったのにという患者さんもいるそうです。夜、眠れない日がつづいたり、自宅から出るのが恐くなったりしたら黄色信号から赤信号に変わる直前です。心と身体の症状に合わせて医師と相談してみるのも大切なことです。ここはマレーシア、「ノーマンタイ」の国です。それに、精神科にかかるのは、知的活動が人よりも活発だからです。気にしないで病院にきて、精神科の専門医とお話してみたら言いと思います。
十分に寝ることができる。それだけでも気持ちの重さは半分以下になります。「病院に行こう」、その気持ちが大切です。子どもの病気と同じように、お母さんの心の病気も家族がたのしく生活するために病院に行って早く元にもどしてください。 |
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