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マレー系、中華系、インド系を中心に、多種多様な民族が入り混じり、複雑でありながらも魅力的な社会を形成しているマレーシア。そこでおこなわれている芸術活動も、そうした社会を反映したバラエティ豊かなものです。
舞台芸術もその例外ではありません。演劇ではマレー語劇、中国語劇、タミル語劇、それに英語劇が市内のいたるところで上演されています。それぞれのグループが自らのアイデンティティを追い求め、互いに競い合っています。
また、舞台芸術は、社会の不公正や政府の政策への鋭い批判者としても重要な役割を果たしています。いまだ検閲制度の残るマレーシアでは、検閲の結果、上演を禁止されたり脚本の改訂を求められるといったケースもしばしば起こります。こうした圧力とも戦いながら、演劇人たちは自分たちの表現を追い求めています。
この連載は、いわゆる「劇評」ではありません。舞台芸術作品の紹介や、その時々の出来事をレポートしながら、マレーシアで懸命に舞台芸術に取り組んでいる魅力的な人々の姿を少しでも伝えられたらと願っています。舞台芸術を通して見えてくるマレーシアの姿があるはずです。それを見つけに、あなたも劇場に出かけてみませんか。 |
| 滝口
健 |
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