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ぞうがこんなにキュートだとは その2

 
郊外とはいえ、ちょっと走っただけで、こんな素朴でいいとこ、あるんですねえ。  さて、ここは前号からのクアラ・ガンダ ゾウ保護区。  一番楽しかったのは、ぞーさんと水遊びができること。  川は、浅いところで膝くらい、深くて胸のあたりとあまり深くい。川の中に一緒に入 り、ふとあたりを見回すと、川の中できもちよいのか、急にダンクを数個プカプカと浮かば せるぞーさん。そのダンクが、自分の所へ流れて来ないか、それはどこへ流れていくの だろう、と心配そうに目で追う息子。  
水にぬれて、テカテカしたぞーさんは、ダークグレーで、それはもうとてもきれい。 一緒に遊んだぞーさんは、2才のアリスちゃん。人間と同じで、やっぱり年寄りと比べ ると、肌のつやもきれい、かわいいなあ〜と見ていると、 好奇心旺盛なぞーさんは、水 を鼻に入れると、遊ぼうぜ、ともいわんばかりに人にめがけて、ふっかけてくる。  
ワーッ。これぞ、ぞーさんのシャワーだー。係員が上に乗っかってみろというので、とて も2才児と思えない巨体にガシッとつかまって、係員の膝を借り、それも踏み台に、上に 乗っかってみた。よっこらしょ、落とされないようにがっしりと手で力を入れる。陸でも、 背中に何も敷いていなかったが、水でも何も敷かないので、じかにぞーさんに座り、触り、 スキンシップができる。のそ、のそ、と歩いていたら急に前足だけを跪き、いきなり、頭 から川の中に投げ込まれてしまった。びしょぬれになって、いやーお疲れさまでした>自分  
ぞーさんは、水の中では、いたって楽しそうだ。ニコニコと顔は笑っていないけど、身 体全体からその喜びようが伝わってくる。かわいいなあー、もう養子縁組しちゃおうかな あ。(ここでは養子縁組プログラムもやっている)巨体をゴロゴロ繰り返すたび、その水 しぶきが、ばちゃばちゃとものすごい。横になって、身をよじらせて、それはもううれし そうだ。足の方に立っていたら、喜んで、もがいているその足に蹴っ飛ばされそうだ。  この巨足に蹴っ飛ばされたら、見も蓋もない。  
みなさまにも、こんなぞーさんを、肌で感じてほしい。日本ではできない体験だ。 ぞーさんは、心もあったかい。とても知的は哺乳類だ、仲間が死ぬと、死体に木や葉っぱ をかけ、お葬式のような儀式をしたり、その場所に帰ってくると、慈しむかのように、長 い時間その場所にいるという行動も発見されている。  
こうして遊ぶ他に、ここでは、ぞうたちが自由に動き回れる森林が3エーカーあり、周りは 電流の流れるフェンスで囲まれている。水浴びしたり、人を乗せたりするときなど、フェンス ゲートから外につれられてくるという仕組みだ。フェンスゲートのすぐ近くには、高台が作ら れており、ぞーさんの行動を観察したり、そこから食べ物を放り投げることもできる。
  ビジター・センターの中にあるシアターでは、ぞうのリロケーティングについて30分のドキ ュメンタリー・ビデオ が観られる。エアコンで冷えた室内は、外でのほてりを冷やすのにもっ てこいだ。 ドキュメンタリー・ビデオでは、リロケ ーティング・プログラムでの彼らの努力、いかに危険で、困難であるかがわかり、ゾウたち の置かれている状況を再認識できる。ショックな話だが、象によっては、移動中にその なれないストレスで死んでしまうこともあるのだ。ゾウと人間にとって一番よい方法は森林は 伐採してはならない、という最後のリーダーの言葉が印象に残った。  
センターではまだまだ予算が不足している。見学は無料だが、 寄付を受け付けているの で、ぜひ協力してあげてほしいと思う。
 

本稿は日馬プレス第260号(2003年10月16日)に掲載されたものです。