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★PASとマレーの性質 その真髄(1) |
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4年ぶりに盛り上がった総選挙がやっと終わった。首都圏など、何も投票しなくたって与党が勝つに決まっているのだし、自分の身の回りの生活に忙しくて、選挙など関係ないわい、という若者なども多いのだろうが、日本と比べると、ここでは選挙に関心を寄せている人が、一般のレベルで多いことが改めてわかった。そして今回短期間だった選挙運動でも、全国に各党の旗がひらひらと舞い、つかの間の風物詩を感じさせてくれた。そして終わった今でも、まだ取り除かれていない・・・2週間以内で取り除かないと罰金で、猶予はであと3日なのに・・・(結局、うちの近辺では2日前からそそくさと取りはがしていた)日本では選挙運動の装飾品は選挙ポスターボード以外では禁止されていると聞いたが、ここではどこでも構わず党シンボルマークや写真のオンパレード。でも予算の関係で与党の宣伝が多い。そしてメディアも圧倒的に与党が占めている。 東南アジア全般には、まだまだこのような、一種のサブミナル効果を狙ったような、常にマークや色、名前を人の目にさらして脳裏に焼き付ける効果によって、有権者の投票を決定させる部分もあるが、先進国では、誰に投票することが国にとっていいことなのか、自分で決定をする意思が多くの人の間で備わっており、あまり街中に選挙ポスターがあふれかえることは必要としなくなったのかもしれない。 今回の選挙では選挙管理委員会のミスが目立ち、ブーイングをかっていた。投票用紙に党名とマークが合っていなかったりして、再投票の地区もあった。私自身も夜中の2時まで開票のテレビ中継を見ていたが、その時点で与党連合・国民戦線(BN)が全州を制覇し、歴史的な大勝を収めたことにとても興奮していた。 が、数箇所で再集計を行ったら、野党マレーシア・イスラム党(PAS)が辛うじて過半数を押さえクランタン州政権を維持した最終結果となってしまった。PASからトレンガヌ州政権とクランタン州までも奪還してマレーシア全土を驚かせたBNは、結局PASがクランタン州のみを保持し、全州制覇には至らなかった。 国民正義党のワン・アジザ総裁も最初は敗れたはずだったのに、再集計で逆転勝利してしまった。 また、テレビで1人1人の獲得票数をみていると、BN一党の獲得数と野党二党の獲得数では、野党が勝っている場合も多いのだ。例えば、一地区からBN一党と野党が二党(PASと国民正義党、もしくはDAP)合計三党が出馬しているとしよう。この場合、野党は反対党として、以前から野党連立として何回も合併をするとかしないとかというニュースがあったが、(結局イスラム色を強めるPASとは折り合わないでいる)本当に合併して連立野党一党であったら、野党も与党もほぼ同等の得点を取っていることになってしまうのだ、と気がついた。 選挙前には、PASは除々にケダ州とペルリス州も迫侵しており、強力とささやかれてきた。 この間、情報相になったアブドル・カディール氏は「5年後の次回総選挙までにはPASは生き残ってはいないだろう」などと大胆発言をしたが、そんなことは絶対ないと思う。PASは本当に強敵だ。それこそ、アンワル元副首相をシンボルとしている国民正義党は、アンワル問題も風化し、もはや時の人となってしまっていて、説得力ある党の方針も見えないから危ういだろう。 さて、PASと聞いて、私達がイメージするものに、まず第一がそのPASの握る州政府の方針であり、私達が理解しがたいものも多くある。ちょっと挙げただけでも、クランタン女性は家を出る時は必ずトゥドンスカーフを身に付けねばならない、働く時には化粧をするな、家庭が豊かなら母親は働いてはいけない、州内のスーパーマーケットの支払カウンターを男女別にする、映画館は電気を消してはいけない、パーマやさんの男女別、エンターテイメント、コンサートは禁止、アルコール販売禁止、などなど。一般人、とくに非イスラム教徒や外国人にとっては理解しがたく、そして「本当にこんな方針を州内の人々が心底望んでいることなのかと」感じることだろう。PASによってや呪縛にかけられているのかと思うかもしれない。ニック・アジズ クランタン州首相は精神的指導者として有名だ。 PASとは、そしてPASの根強さとは一体何なのだろうか。外者から見ると、彼らの考えを知ることができてもそれを理解することは難しいと思う。PASをイスラム原理主義政党と定義するのは簡単だが、なぜそういう政党を多くのマレー民衆は支持するのか。マレー民衆は、何に引き寄せられるのか? (つづく) |
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本稿は日馬プレス第272号(2004年4月16日)に掲載されたものです。 |