<番外編>

食 風 安近短編
〜Zoo Negara〜
「マレーシアの動物園探検」のススメ
Zoo Negara
tel: 03-4108 3422
開園時間 9:00am〜17:00pm
入園料 大人RM10 子供RM5 
ビデオカメラ持込料 RM15
■■行ってみるべし!! Zoo Negara■■
 祝祭シーズン真只中のマレーシア。日本に帰国したり、海外旅行に行ったりする人が多い中、「出遅れちゃった」という人に「Zoo Negara」をオススメしよう! クアラルンプール(KL)の中心部から車で20分くらいで「あっ」という間についてしまう手軽さ。広い園内では、動物たちが檻の中に閉じこめられているという感じはなく、ゆったりと自然を満喫できる。KL在住歴が長くても、そういえば行ったことないなあ、という人が多いのでは? キッズファミリーはもちろんのこと、カップルも大人も楽しめる「動物園攻略法」を大公開!!
 
■■テーマを決めるべし!!■■
 「Zoo Negara」を上野動物園と同じようにイメージしてはいけない。「Zoo Negara」は約25ヘクタール(上野動物園は14ヘクタール)。その中に400種、4,000頭の動物がいるわけだから、無目的に行って順路通りに歩いたら大変なことになる。何が見たいのか、何をしたいのかをハッキリさせてから出かけるのがベスト! 見たい動物について事前にじっくりリサーチするとさらに興味深く観察できるだろう。
●オススメテーマ:1●
<ボーン・イン・マレーシア三兄弟>
 せっかくマレーシアにいるのだからマレーシアならではの動物についてじっくり観察してみよう!
 まずはご存知『オランウータン』。生息地である熱帯の森の急速な消失によって、絶滅の危機に瀕している「森の住人」は、過去100年の間に、およそ90%以上も減少したという。ここにいるオランウータンは、豊かな表情と愛くるしい仕草で楽しませてくれるが、「町の住人」であるオランジャプンとしてはやはり、その背景にも思いを馳せたいものだ。
 続いては不思議な体型の『マレーバク』。木々の中を通り抜けやすいくさび形の体、邪魔にならない小さなしっぽ。黒白ツートンカラーのボディは闇夜で外敵の目からカモフラージュするためとか。見ていると急に鼻が伸びるのでビックリするが、これも水に身体を沈めた状態で鼻だけ出して呼吸したりするためらしい。「夢を食べる」という伝説のイメージとは裏腹に、過酷なサバイバルを生き抜いてきたのがよくわかる。これも絶滅危惧種。
 そして愛嬌たっぷりの『マレーグマ』。クマのなかではもっとも小さな種類で本来は森の奥深くに生息。人なつっこい性格で人間にもよく慣れるらしい。動物園にいる動物の中では圧倒的なオーバーリアクション派。他の動物がお昼寝中でも、きっと彼らだけは元気に動き回る様子を見せてくれるだろう。
 
●オススメテーマ:2●
<オンリーワン・ウオッチング>
 あるキーワードで動物を絞ってじっくり観察するというのも楽しいもの。例えば「存在感」があるのは『スマトラトラ』。熱帯特有の強い陽射しを浴びて模様がクッキリしているのが特徴。そのギラリと光る瞳と漂う威厳に圧倒されてしまう。長い時間見つめていると逆に彼らの視線が気になってくるから不思議。
 「美しさ」を誇るのは『グレビーシマウマ』だ。人間サマのファッション界までも意識させるあのゼブラ模様! あんまり見過ぎると目が回ってしまいそうだ。彼らのあの自信たっぷりの歩き方は、自分の美しさに気づいているからに違いない!
 「表情」豊かな『チンパンジー』は見ていて飽きない動物の王様。ちょっとした表情の違いを写真に収めると4コマ漫画にでもなりそう。
 「動き」が激しいのは『ラクダ』。暑さには慣れているが、湿気が気に入らず砂漠に帰りたいのだろうか、とにかく落ち着きがない。それとも、ヨガエクササイズに夢中なのか?
 
 ●オススメテーマ:3●
<Family!!>
 動物達の家族やカップルの仲睦まじい姿はなんとも微笑ましいもの。キリンのママはいつも子供を庇いながら歩き、カメのカップルは(一体何年連れ添ったのだ??)並んでよちよち歩いている。感動。
 
■■食いねえ!!食いねえ!!■■
 何と言っても、やっぱり動物が生き生きとした表情を見せるのはエサを食べている時。「Zoo Negara」では、一日に数回、時間を決めてフィーディングの様子が見られるようになっている。フィーディングのスケジュールは以下の通り。

11:00am バク・鹿
11:15am 鳥類
11:30am 猿・哺乳類コーナー(解説付き)
12:00pm ペンギン・クマ(解説付き)
14:20pm アロワナ
15:30pm 猿(解説付き)
15:45pm カバ
16:00pm ワニ(日曜日のみ)
16:30pm 象・アンコール牛
 
■■It's Show Time!!■■
 キッズファミリーには動物ショーがオススメ。表情豊かな動物が子供達を楽しませてくれる。
動物ショー
11:00am,15:00pm(毎日) 
15:30pm(金曜のみ)  
 
■■早起きは三文の得と心得るべし!!■■
 夜行性の動物は昼間はグースカ寝ていることが多い。また、夜行性でなくても、日中は気温が上がるため、動物達は日陰で静かに過ごす。歩き回る人間の体力だって消耗する。というわけで、朝の心地よい空気の中、お散歩がてら歩き回るのもテ。活発に動き回る動物達を見ることが出来る。ちなみに開園は9時。
 
■■準備を怠るべからず!!■■
 しつこいようだが園内は広いので、長時間歩くことになる。長いマレーシア生活で、サンダル履きに慣れていても、出来ればスニーカーなどの歩きやすい靴で出かけたい。園内は無料のトラムが走っているので利用するもよし。また、樹木が多く日陰も多いが、場所によっては陽射しが避けられないので、帽子や日傘などがあったほうがよい。所々に売店や飲み物の自動販売機が用意されているが、飲み水は必ず持っていこう。また、双眼鏡があったら是非持っていこう。動物の細かい表情までじっくり観察できる。
 さあ、もう準備はカンペキ!! 動物園の楽しさを満喫してきて!!
 
追記:
動物園で考える動物達のこと
 「Zoo Negara」に行ってみて思うことは、絶滅が危惧される動物の多さだ。日本では動物園が主体となって、地球上で絶滅の危機に瀕している多くの野生動物を飼育下で繁殖させ、動物園での展示動物を確保するとともに野生へも返していこうという『ズーストック計画』が進められている。ズーストック種に指定されている動物の中には、「Zoo Negara」にもいる「マレーグマ」「マレーバク」「オランウータン」「スマトラトラ」なども含まれている。
 マレーシアでも、世界自然保護基金(WWF)を中心に野生の状態で種を保存するワイルド・ストックの活動が行われている。動物園で、これから人間に何が出来るかを考えてみるのも悪くないかもしれない。
<本稿は日馬プレス第309号(2005年11月1日)に掲載されたものです。>
     
 
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