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 マレーシアの首都といえば、クアラルンプール(KL)である。
 しかし、手元の辞書に「首都」の定義は、「その国の中央政府の所在地」とある。
 マレーシアには、実はプトゥラ・ジャヤという行政都市があり、マハティール首相が執務をとる首相府はそこにある。2005年までにすべての政府官庁が移動する予定だ。その定義でいくとマレーシアの首都はプトゥラ・ジャヤに分がありそうだ。しかし、プトゥラ・ジャヤには立法府である議会や司法の最高機関である高等裁判所はない。このあたりがアメリカの首都のワシントン特別区と違う。また、先の辞書には「普通元首がそこに居住する」とある。マレーシアの元首は国王であり、その居住地イスタナ・ネガラはKLにあるので、ますますわからなくなる。
 そういった御託を並べるのはほどほどにしておく。さて、この新行政都市プトゥラ・ジャヤは、マルチメディア・スーパー回廊(MSC)の本丸サイバー・ジャヤとともに、2020年までに先進国入りを目指した『ワワサン2020』の実現にあたり、大きな役割を果たすことが期待されている都市だ。

 両都市ともKL中心街とKL国際空港(KLIA)の中間地点に位置し、幹線道路と住宅地の建設が進められている。最近では、両都市を見学する人々も増えている。マレーシアへのリピーターや出張者などありきたりな観光名所をでは満足できない人の見学場所としてお薦めの場所を紹介していこう。
 KLからプトゥラ・ジャヤへのアクセスは、南北ハイウェイ(PLUS)のセレンバン方面に向かい、カジャン料近所から向かうのが最もオーソドックスな方法。また、プタリン・ジャヤ(PJ)方面からはダマンサラ−プチョン・ハイウェイ(LDP)の利用が快適。
 プトゥラ・ジャヤに入ると「Pintu〜」という表示が多く出てくるが、黄色い文字の「Complex Pejabat Kerajaan」の標識を追いかけていけばよい。
 また、KL国際空港(KLIA)に向かうELITEハイウェイにも両都市へのインターチェンジがある。

プトゥラ・ジャヤの見所

☆ダタラン・プトゥラ
 首相府とプトゥラ・モスクを一望できる円形の広場。中心には噴水と各13州の旗と国旗が掲げられている。中にまで車で乗り入ることができる。遊歩道には、イスラム幾何模様の溝があり、水を流すことによって涼しさを演出している。週末など地元の家族づれが、集う姿がよくみられる。

☆セレラ・プトゥラ
 ダタラン・プトゥラから人工湖沿いの遊歩道には、エスカレーターが備え付けられている。遊歩道の中心にあるセレラ・プトゥラには、カフェテリアが並ぶ。地元系のフードコートやファーストフード『ナンドス』、『サンフランシスコ・コーヒー』などが営業している。
 また、「ソウキュ・マーケット&バザー」では、お土産や小物のストールが並ぶほか、週末にはイベントが催されている。
 平日は午前9時から午後7時まで。週末、祝日は午後9時までとなっている。
 

☆プトゥラ・モスク
 サファビー朝とマレーの伝統建築を融合したモスク。ベージュを基調とした色彩と巨大なドームが印象的。午前9時から午後5時まで(金曜日は12時から3時までは礼拝のため入館不可)見学可能。女性見学者のためにベール代わりとなる布を貸し出している。

☆首相府
 中央のタマネギ型のドームにイスラム的なエキゾチックさを感じさせる建物。原則的に見学は不可。

☆タマン・ダタラン・ペルダナ
 上記の一連の建物にアクセスする楕円形状道路の内側の丘陵を利用した公園。ダタラン・プトラの手前と反対側に入り口がある。
 公園は、遊歩道になっており、中心には噴水とステインレス製の塔が立っている。ダタラン・プトラを見下ろす位置には、有料(RM1)でしようできる望遠鏡が備え付けてあるが、位置的には首相府の後ろにプトゥラ・モスクが隠れてしまうアングル。公園の入り口までは車で入ることができる。また、現在ホテルが建設中。

☆スリ・ペルダナ(首相官邸)
 
 文字どおり、首相が寝起きする官邸。ダタラン・プトラの次の道で楕円形状道路を下り、信号を右折するとスリ・ペルダナがある。
 見学可能だが、外国からの来賓がある時は不可。見学にあたっては身分証やパスポートの提示と荷物検査がある。中には、案内係りが待機しており、来賓の待合室や接待室など館内を巡ることができる。どうやら、ショート・コースとロング・コースがあるようで、特に希望しないとショート・コースで済まされてしまうようだ。マハティール首相は、忙しい公務の合間を縫って、なるべく昼食と昼休みはここに戻るようにしているらしい。
 金曜日を除く見学時間は、午前9時から午後12時半と午後2時から午後5時まで。金曜日は、午前9時から正午12時と午後3時から午後5時まで。
 
 『プトラジャヤ・マリオット』は、プトラ・ジャヤからカジャンに向かう幹線道路沿いに美しい緑に囲まれたIoIリゾート内に位置する。昨年5月にマリオット系列としてオープンしたばかりの5つ星ホテルだ。スケールの大きさはまるで宮殿のようだ。
 客室は全て、ゆったりと設計されたデラックスタイプ以上で、35室のスイートと2つのプラテイナムフロアを含む、全488室。デラックスタイプでも親子4人で十分にくつろげる広さだ。アメニテイグッズも豊富に取り揃えられていて、シーツもタオルも絨毯もカーテンも、どれもこれもとても清潔感がある。素足で歩くことが出来るのがいいホテルの条件の一つだと以前本で読んだことがある。なんの抵抗もなく裸足で歩ける、そんなホテルだ。トロピカルな花々が咲き誇るパームガーデン・ゴルフクラブに隣接し、都会の喧騒を忘れて、家族揃ってリラックスした優雅な休暇が楽しめる。


プトラジャヤの5つ星ホテル
『プトラジャヤ・マリオット』

 ホテル滞在中は、ラグーンタイプのアウトドアプールで過ごしたり、スパやジャグジーなどの設備の整ったフィットネスセンターを利用したり、また隣接するパームガーデン・ゴルフクラブでプレーするのもよし、テニスで汗を流すのもよし。中国式マッサージもスペシャルプライスで受けられる。
 思い切り遊んだ後は一番の楽しみの食事タイムだ。ホテル内には、様々なタイプのレストラン&ラウンジがある。日本料理「みどり」をはじめ、中華、広東料理「サマーパレス」、24時間オープンのコーヒーハウス「テラスカフェ」、食前、食後のお酒を楽しむ「ロビーラウンジ」、その他近くオープン予定のイタリア料理「トスカニー」、カジュアルタイプのカフェレストラン「パームウォーク・ビストロ」、プールサイドバー「スプラッシュ」。など、それぞれのシェフが自慢の料理を披露してくれる。
最大1500人までが一堂に会することが出来る「グランド・プトラジャヤ・ボールルーム」やその他に大小16室の宴会、会議施設もある。
週末ちょっと足をのばして、家族での楽しい団欒、大切な人との大切な時間をリゾートホテルで過ごしてみるのもたまにはいいものだ。『プトラジャヤ・マリオット』はそこだけ時間の流れが止まっているかのように優雅さを漂わせている。五感にどっかりと満足感を与えてくれるそんなホテルだ。


<本稿は日馬プレス第241号(2003年1月1日)に掲載されたものです。>


 

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