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ボルネオ島 (サバ州、サラワク州、ラブアン連邦特別区) サバ州、サラワク州、ラブアン連邦特別区のあるボルネオ島は豊かな自然を誇るマレーシアにおいても特別な地域だ。その壮大で太古からの歴史を伝える熱帯雨林と美しいサンゴ礁の島々は大自然と呼ぶに相応しい。 マレーシア全土で日本に一番近いのがサバ州。四十代から上の人達の中には、娼婦して売られた女性をルポした山崎朋子の『サンバカン八番娼館』を思い浮かべる人も多いだろう。北ボルネオのサンダカンやタワウには日本人の入植者が大勢いた。戦後二、三十年は、木材を扱う商社の駐在員たちがコタ・キナバルの街などをかっ歩していた。現在は自然派志向の中高齢者達が好んで行く。 コタ・キナバルは沖合に海の国立公園であるトゥンク・アブドゥル・ラーマン公園の5つの島がある。海水浴、シュノーケリング、ダイビングと、マリンスポーツなら最高のプレースポットだ。そして、マレーシアで最高のダイビングスポットのシパダン島はビーチから数メートル先は300〜600メートル落ち込むドロップオフがある。透明度の高い海と美しく豊富な海洋生物たちがダイバーたちをたのしませてくれる。 サバ州といえばユネスコの世界自然遺産に指定された東南アジア最高峰、標高4,095メートルのキナバル山がある。キナバル山麓は生物種の宝庫といわれ、珍しい動物や植物が豊富にある。そして、キナバル山麓に住むカダサン・ドゥスン族や幻の海洋民族といわれ一部は陸上に定住したバジャウ族などの少数民族の生活を見ることができる。 サラワク州には世界自然遺産のムル洞窟群がある。多数ある洞窟のうち、巨大なディア・ケイブなど4つの洞窟を探索することができる。グヌン・ムル(ムル山)やピナクルズなどのの一帯は、太古のままの大自然が手つかずで残されている。キナバル山麓同様に種の宝庫として、世界中の生物学者や、薬剤の原材料となる可能性を秘めた未知の生物を探しもとめるプラントハンターたちの注目を浴びている。 太平洋戦争時に日本軍が占領するまで、サラワク州は、この地を統治していたブルネイ国王から指名を受けた英国人ジェームズ・ブルックを祖とするブルック王朝が支配していた。白人の支配するサラワク州はイバン族、ビダユ族といった原住民族と移住してきた中国人やマレー人などがそれぞれの文化風習を守りながら独特な気風をもつ州となった。 州都クチンは名前の通り「猫(マレー語でクチン)の町」。北市役所には『猫博物館』まであり、懐かしい「なめねこ」まである。クチンの町の中央を流れるサラワク川にそって、ウォーターフロントと呼ばれる遊歩道が整備されている。夕暮れどきになると、地元の人々だけでなく海外からの旅行者も散歩している。 ボルネオ島には明治時代から多くの日本人が移住し、地元の人々とともに生活していた。戦争という不幸な時代に日本軍が残した爪痕も残されている。戦後、木材などを扱う商社員たちが活躍し、その後、熱帯雨林保護のために日本への木材輸出は激減した。ここ2、3年、日本の中高齢者の注目がボルネオ島にも向けられるようになってきた。豊かな自然の中で第二の人生を送りたいと考えている人達がふえている。 |
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