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中央部(クアラルンプール連邦特別区、セランゴール州、 ネグリ・センビラン州) マレーシアの首都クアラルンプール。その中心街をゴールデン・トライアングルという。超高層のオフィスビルが立ち並び、高級車が道路を行き交う。背広にネクタイのビジネスマンたちが颯爽と歩き、お洒落な若者達が街角でコーヒーを飲み語らっている。巨大なショッピングセンターには大勢の人々が買い物や食事を楽しんでいる。 クアラルンプールの南にはプトラジャヤと呼ばれる、首都機能の移転によって主要な行政府の建物が立ち並んでいる地区がある。その近くにはサイバージャヤと呼ばれるこの国の未来を支えるIT産業が軒を連ねている一角がある。空の玄関のクアラルンプール国際空港(KLIA)と海の玄関のクラン港は最新の設備をもっている。そして、ゴールデン・トライアングルとベッドタウンから、それらを結ぶ都市高速道路が整備されている。 2020年に先進国の仲間入りを目指すマレーシアの発展の象徴が、超近代的な都市機能をもつクアラルンプール首都圏だということができる。クアラルンプール首都圏を地元の人々は「クラン・ヴァレー」、つまりクラン渓谷と呼び、クアラルンプールを昔の名称の「ウィラヤ」と呼ぶ。古きよき時代を懐かしむ人達も多い。 超近代的な都市部からほんのちょっとはなれただけで、いや、表通りから裏通りにはいっただけで、わたしたちは三十年前、四十年前、高度経済成長に向かって走りはじめた頃の日本の地方都市の雰囲気を味わうことができる。ちょっと危ない雰囲気の水垢がこびりついて黒ずんだ建物が立ち並んで、舗道にはあまり清潔ではない露店や屋台が並んでいる。市街地や新興住宅地をはなれて数十分もいけば、昔ながらのマレー人の部落がある。 セランゴール州にはシャー・アラムのHICOM工業地区に代表される内陸工業地区が数カ所ある。同時にクアラルンプールのベッドタウンとして、ペタリンジャヤ(通称PJ)など古くからの住宅地の周りに新しいコンドミニアムやリンクハウスと呼ばれる連棟や一軒家が立ち並んでいる。日系デパートのJUSCOなど巨大な郊外型のショッピングセンターも増加傾向にある。 ネグリ・センビラン州の州都セレンバンには太平洋戦争までは日本人が百数十名居住していたが、今はその面影もない。この州のマレー人たちの多くはスマトラ島中西部に住むミナンカバウという民族が移住してきたといわれ、独特の建築様式が目につく。ポート・ディクソンは首都圏の人々の海水浴場としてにぎわっている。 |
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