中国と北朝鮮、よく似た発想。
そういえば韓国も それでも、

日本人、日本企業は中国と韓国へ
渡邉明彦
  | 歴史を歪曲しているのはどこの国? 内政干渉をしているのは? |
| 抗日デモの規制で馬脚をあらわした「政府誘導・コントロール」 |
| 日本の国旗を燃やす国にわざわざ行く日本企業、日本人 |
   
 
 4月中旬に中国各地で起きた抗日デモと大使館や総領事館といった日本国公館や日本企業、レストラン等への破壊活動と、日本人への暴力行為、これらの行為に対する日本側の陳謝と賠償の要求に、中国政府は「抗日デモで問題が起きたのは、すべて日本に責任がある」として、謝罪はもちろん賠償もする姿勢を見せない。
 日本側はデモの原因に言及しているのではなく、中国政府のいう無届けの不法デモが日本国公館を破壊し、日本企業などに進入したり破壊し、日本人に暴力行為を行ったという国際法に反し、刑法による犯罪行為を容認した中国政府に謝罪を要求し、中国政府に損害を賠償するように要求している。それは国際社会ではきわめて常識的なことだ。
 中国政府の論法とそっくりの論法を、最近、わたしたちはよく耳にする。「6カ国協議破綻の責任はアメリカにある」と「観衆が騒いだのは審判が不公平だったからだ。混乱の責任は審判にある」。FIFAの規律委員会は6月8日にピョンヤンで開催予定だった、北朝鮮対日本戦を第三国で無観客で行う決定をし、さらに罰金を科した。この決定にも、案の定「不公平な審判に憤慨した一部の観客が抗議をしただけで、原因を作ったのは審判のほうだ」として、不服を唱えている。
 おなじ論法で、「日本はすでに解決済みの拉致問題で、横田めぐみさんの遺骨を証拠を捏造して偽物だと言いがかりをつけている。北朝鮮はピョンヤン宣言に基づいて誠意をつくしている。問題を起こして関係を悪化させているのは日本だ」という。
 日米韓の援助なしには生きのびることができないのは百も承知なのに、「お願いします。助けてください」と言えないで、核兵器の開発をネタに「体制の保護と、エネルギーと食糧の援助をしてくれなければ、どうなるか知らない。どうなっても、その責任はすべてアメリカにある」と自分勝手な理屈で脅迫したり、「日本が拉致問題で経済制裁をすれば、わが共和国への宣戦布告と見なす。六カ国交渉を困難にしているのは日本だ。日本をはずせ」。
 そう、あの北朝鮮の論法とそっくりおなじだ。
 
歴史を歪曲しているのはどこの国? 内政干渉をしているのは?
 つまり、中国も北朝鮮も同じ思考形態、おなじ知的レベルの民族ということになる。
 「小泉首相が靖国神社に参拝するのは日本人が軍国主義化しているからだ」と同じように、日本政府が「天安門事件で民主化を訴える学生たちをかばおうとした趙紫陽元国家主席を左遷し、軟禁状態にしたのは人権侵害だ。中国は民主主義を暴力で否定する国家だ」と日本の閣僚が是正をうながしたら、中国は間違いなく「内政干渉だ」と強い口調で黙らせようとする。「日本人の一部が右傾化している」といわれても、日本では『思想信条の自由』が保証されている。国会議員であっても自由だ。もちろん、国家そのもの、閣僚クラスがその立場で偏った思想信条を語れば問題だが、それだって法律に触れるわけではない。国民たちの多くは「馬鹿な大臣だ」と嘲笑するし、「次の選挙で落としてやろう」と考える人もいる。
 自分たちに都合の悪い思想・信条のもち主を「右翼だ」と決めつけてしまう。そのような国家を「ファシズムだ」と決めつける。わたしから見れば、共産党員なのに、共産主義を忘れて拝金主義に陥っている中国共産党幹部のほうがはるかに“右傾化”というか、堕落だと思う。試しに、日本政府の閣僚が「中国共産党の幹部クラスの多くが拝金主義に陥っている。中国経済は国際ルールを無視した犯罪的ビジネスで躍進している」と言ってみるといい。どんなリアクションがあるか、やる前から分かる。ファシズムというのは「極端に独裁的な国家社会主義」を意味する。つまり、中国や北朝鮮のような国を指している。広く解釈すれば、国家が自分の都合にあわせて国民の思想をコントロールしてしまう韓国も似たようなものだ。
 「日本の教科書は歴史的事実をゆがめている」という中国に、なぜ「中国の教科書では、日本の兵隊が中国人を切りまくったとか、人口数万人の重慶で日本軍が30万人の市民を虐殺したとか、絶対不可能なことが『歴史的事実』と書かれているのか、聞いてみるといい。日本がそれらを公式に否定したら中国政府がなんと言うか、分かりきったことだ。
 そして「日本は中国古来の領土である尖閣諸島の魚釣島を日本の領土だと言いはっている」。もう少しして、中国政府は、北朝鮮が崩壊寸前になったと判断すると、(朝鮮族の古代国家の)渤海は中国の一部だったと強引に主張するだろう。すでにマスコミをつかって世論操作をはじめている。おそらく中国共産党政府は北朝鮮を自治州的な属国にしたいと考えている。完全に中国の一部にすれば、大きなお荷物を背負い込むことになる。経済は大きく混乱し、治安も大いに乱れる。自治州的な属国にして、韓国と直接国境を接することをさけるだろう。中国と国境を接する国のすべては、民主的な自由主義のふつうの国とは異なる。非民主的で自由や人権がなきに等しい、圧政国家ばかりだ。そして、ひとりあたりの国民所得が低い発展途上国ばかりだ。周辺諸国はいろいろな意味でひどい状況にある。だから、中国の共産党一党独裁による、見せ掛けだけの経済発展で国民をだまらせることができる。
 国民一人一人の経済力は、「中国の経済力は世界の製造工場」と呼ばれるまでになった。国としての経済力はあっても、く少数の富裕層を生んだだけで、一部の国民は一時的に所得は増えても2、3年でもとに戻る、つまりことごとくは貧困のままだ。先進諸国の資本と技術、デザインなど知的財産という張り子でふくらんだ虎にすぎない。日本の経済力や技術はほしい、でも、共産党政権を維持するには日本バッシングをしていかなければならないというジレンマがある。そのジレンマで右往左往したというのがこの4月の混乱だったのだろう。
 
抗日デモの規制で馬脚をあらわした「政府誘導・コントロール」
 あの、抗日デモが中国政府によって演出されたものであることは、投石やペットボトルを投げ込む若者たちのすることを黙認していた映像を見れば明らかだ。中国政府レベルでやりすぎないように、行きすぎた行為がないように監視していた。そして、抗日デモの呼びかけがあった5月1日も4日も政府はデモを規制している。つまり、規制するのは簡単なのだ。「言論の自由」や「思想信条の自由」のない国では「愛国心」も政府が演出する。
 取締る側の警官や外務省スポークスマンたちは「愛国心で行動する若者たちを制御することはできない」と臆面もなく言ってのけた。愛国心から立ち上がって天安門広場をデモした若者たちを装甲車で、催涙弾で、銃弾をまじえて弾圧したのは中国共産党政府自身だった。祖国中国を愛し、中国人民のために民主化をもとめる若者たちの生命を、踏みにじったことを忘れたのだろうか。
 人口十数億人の中国では、些細な反政府活動が政権を危うくする。数百人の小規模なデモが、またたく間に数千人、数万人、数十万人の規模になり、それから先は雪崩が落ちるように周囲の雪を飲み込んで大雪崩となってしまう。国民の不満が政府自身に向かったら、遠くない将来不満が政府の制御できるレベルを超えてしまう。一党独裁で、選挙で選ばれていない共産党のエリートたちによる支配は『砂上の楼閣』に等しいことを共産党幹部たちは知っている。抗日デモを演出してみたものの、そのレベルは政府の予測したレベルをはるかに超え、今度は国際社会からの非難が集中した。08年の北京オリンピックは開催すべきではないという意見も多い。国際社会からの「外国人には危険な国」という烙印を押されたら、順調に伸びてきた経済もいっぺんにしぼんでしまう。所詮は、外国資本、外国の技術によって支えられている中国経済は未熟だからだ。
 5月1日、5月4日に行われるはずの抗日デモは、政府の規制によって発生しなかった。馬脚が現れた。抗日でもは最初から規制する気があれば規制できたのだ。「やらせ」だから規制するふりをしてデモ隊の自由にさせた。韓国が呼応し、国際社会が日本バッシングをはじめるだろうという予測があったのだろう。韓国国民は呼応しなかった。盧武鉉大統領だけが呼応して、いぎたなく日本政府の対応をなじった。同じ思考形態、同じ知的レベルの人たちだから、同床異夢を見る。
 盧武鉉大統領にとって、北朝鮮と中国は政権基盤を支え、大統領の任期後のポジションを有利にする拠り所だ。盧武鉉大統領が、なぜ中国とともに北朝鮮政権の維持に躍起になっているか、その不自然さが個人的な利権、裏契約の存在をうかがわせる。中国にとっては、崩壊してもしなくても、自分の側にひきつけておけば、北朝鮮は韓国という資本主義社会、自由主義社会との緩衝地帯になる。中国と国境を接するすべての国は、発展途上国であり、独裁国家であり、騒乱のつづく国であり、社会主義国家であり、中国と国境紛争を抱える国だ。ちかい北朝鮮が崩壊した場合には、属国、あるいは自治州にしようと考えているのだろう。すでに、朝鮮民族の古代国家「渤海」は中国のものという考え方を示している。それが現実になって、韓国国民が大騒ぎになったときには盧武鉉大統領はもういない。責任はないのだ。
 中国も朝鮮半島の人たちも、千年、二千年まえから自分たちの文化を受けていた日本が、中国にとっては属国に等しかった日本が、二十世紀には自分たちを蹂躙し、あるいは支配した。第二次世界大戦で中国は戦勝国に、朝鮮半島は日本の植民地から解放され独立した。中国と北朝鮮は理想社会である共産主義国家、社会主義国家の建設を目指し、韓国はアメリカの肩入れで共産主義の侵攻を防ぐ砦となる李承晩大統領による軍事独裁国家を設立した。海上に、李承晩ラインなどという線を勝手に引いて、「ここから内側は韓国の領土」と言い放った。このラインが一箇所こぶのようにポコンと張りだしているのが問題の“竹島”だ。だから、「竹島は韓国の領土」ということらしい。
 敗戦による打撃で世界でも最貧国になったはずだった日本が、敗戦後、約二十年で東京オリンピックや大阪万国博を成功させ、先進国への道、経済大国への道を突っ走った。あっという間もなく、追いつかれ、追い越され、周回遅れ、それも、二周、三周遅れとなったこれらの国々はあせった。そして、妬んだ。朝鮮民族独特の「恨」もあった。
 韓国は経済発展を遂げた。それでも、日本の後姿ははるかかなた。経済だけでなく、先端技術も文化も、生活レベルも。どんなに頑張っても、物理・化学研究、工業技術分野、文化関係でノーベル賞は受賞できない。韓国の人や企業が海外に進出しても、現地社会から嫌われてしまう。「国際性がないという。日本はうまくやっているのに」というあせりもある。
 そして、朝鮮民族の悲願である『南北統一』は、政治的スローガンにはなるが、現実に北朝鮮との統一となると、韓国経済は壊滅的な状況に陥ることは誰もが予想していることだ。北朝鮮は単なる貧困国家ではない、森林を伐採しつくして荒廃しきった土地は農業にに適さないばかりか、深刻な旱魃や洪水の原因となっている。太平洋戦争の敗戦で日本が残していった工場や港湾設備、鉄道などの改良、改善、改修は60年前からほとんど行われていないはずだ。日本の遺産で、朝鮮戦争後少なくとも二十年は北朝鮮は韓国よりも経済力があった。独裁指導者の政策はことごとく失敗し、食糧もエネルギーも国民にとって裁定必要なもののすべてを国際社会からの援助によらなければ、国を維持できないところまで追い込まれている。そして、国民の多くは暴力と恐怖による思想統一による精神的ダメージを受けている。栄養失調の幼児や児童たちは身体的にも知的能力という点でも最悪な状況にある。
 北朝鮮との統一にかかる経費は天文学的数値になるだろう。東西ドイツの統一のときとは雲泥の差がある。ヨーロッパ一の経済大国となっていた西ドイツには、たかい技術力と勤勉な労働力があり、国民の知的水準や文化に対する考え方もすすんでいた。重荷となった東ドイツに欠けるものは、社会主義国家に共通する、競争意識の強い、労働意欲の高い労働者がほとんどいないということだ。正常な状態になるまで5年はかかるだろうといわれた。実際にはそれ以上の歳月が必要だった。朝鮮半島の南北統一による混乱は10年ではすまないだろう。南北分断で親兄弟親族が38度で引き裂かれた。いかに儒教の国韓国でも北朝鮮の親兄弟親族の生活を守るとなったら、二の足を踏むに違いない。
 生かさぬように、殺さぬようにしながら、このままの状態を少しでも引き延ばしたいというのが、政権にある盧武鉉大統領の本音だろう。「自分が大統領のときに、南北統一はしたくない。でも、統一を呼びかけていかなければ、国民は納得してくれない」、「金正日政権が韓国に向かって暴発という最悪の事態は避けたい。どうせ暴発するなら、日本かアメリカに行ってくれ。日本がターゲットなら、韓国民の動揺はすくない」という程度の発想だろう。その意味でも、抗日運動は価値があるのだろう。
 
日本の国旗を燃やす国にわざわざ行く日本企業、日本人
 中国と韓国。北朝鮮の兄弟国家ともいえべき二つの国では、テレビカメラの前で日本の国旗を燃やして大喜びをする。中国では警官に守られた群衆が、日本の大使館、総領事館、日本企業、日本人を襲った。暴力による破壊があった。中国政府は公式に謝罪はしない。謝罪をしたら、国民に対して国家が指導してきたことを、自ら過ちだったと認めることになる。だから、損害を賠償するだけにとどめる。
 いつ、韓国も同じことをするか、分かったものではない。韓国の犯罪発生率の高さを見れば、とくにレイプと暴力事件の驚異的な数値を見れば、韓国民は感情をコントロールできない人種だということが分かる。
 抗日運動であれだけ騒ぎながら、金になる企業の投資、観光客誘致は別だと、中国政府も韓国政府も商工団体も「日本企業いらっしゃい。日本人いらっしゃい。わたしたちは日本の皆さんと親しい友人です」と叫んでいる。日本企業の金と技術はなにがなんでもほしい。現金収入になる観光客もほしい」。
 中国に進出した日本企業、進出しようとしている日本企業、そして日本人観光客は多い。学校や文化団体、市町村などの自治体が交流を進めている。韓国に対しても同様だ。そして、日本のおばさんたちの韓国人俳優への熱狂。国際交流だとか、相互理解だとか、いくら一生懸命にやっても、中国も韓国も、中国人も韓国人も、本音では日本を恨み、妬み、嫌っているが、口でうまいことを言って、日本人の優越感をくすぐっている。彼らが関心があるのは日本の『円』だけだということに、日本企業も日本人も気がつかないで、「自分たちが、日中の、(日韓の)掛け橋になるんだ」、「日本人は中国人(韓国人)にわびなければいけない」という思い上がりで中国や韓国に行ってしまう。
 マレーシアの日本企業の多くも製造部門を中国にシフトしている。流通業界、観光・サービス業界の進出も著しい。中国ではインターネットは政府の管理下にある。そのインターネット上に、うそか真実かわからない日本企業の誹謗中傷情報が飛び交う。いくつかの企業がそのターゲットになった。政府がコントロールしているということは、抗日不買運動、特定企業への攻撃は「政府の意図」によるものとかんがえざるをえない。そんな国へ行く日本企業、ビジネスマンは勇気がある。偉いなあと思う。
 観光客は韓国や中国で財布の中から「円札」を出して、つかう。これも、いいことなのかも知れない。今の日本では純愛ドラマなんて似合わないもの。昭和30年ごろ石坂洋二郎の小説「青い山脈」とか、40年ごろには吉永小百合の「伊豆の踊り子」などの純愛映画が流行った時代もあった。40年前、50年前の日本を懐かしんでいるのかも知れない。
 でも、そんな日本人を見ながら、陰では「日本人が憎い」と思いながら国旗を燃やし、小泉首相の人形を燃やしている。そのことは忘れないほうがいい。
     
 
   
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