やたらと多い、バスの故障

大勢のひとを乗せ、その人たちの生命を預かるバスやタクシーならば、毎朝、始業点検し、頻繁に定期点検をして、さらに、運転手の安全に対する意識を高め、安全確保に努めるのがバス会社の使命だ。  
ただ、運転手の安全に対する意識を云々したら、マレーシアのバスとタクシーの運転手は半数以上が失格になるような気がするし、クアラルンプールに数年前まであったミニ・バスの運転手のように覚醒剤をやりながら運転しているなんてのがなくなっただけよくなっている。今は現状を容認するしかない。  
 問題は点検整備だ。市街地を走るバスも長距離を走るバスもその何割かは真っ黒な排気ガスをだして走っている。点検整備をきちんとしていればあり得ないことだ。整備士を置いて毎朝始業前に点検整備をするのと、乗客を乗せていて故障を起こしてから修理するのと、どちらが経費がかかるのだろう。おそらく、故障するまで待つ方が安上がりなのだろう。  
 
でも、バスに乗っていて途中で故障されたら、乗客はたまらない。救援のバスが来るまで炎天下で待ちぼうけということになる。雨が降ったら最悪だ。バス会社の謝罪があるとは考えられないし、仕事上の損害が発生しても損害賠償に応じてくれるとも思えない。別の会社のバスに乗ったら、二重に料金を取られることになる。  
市街地の通勤通学なら他のバスも走っているし、タクシーだってあるからまだいい。高速道路で故障なんてされたら、泣くになけない。  
高速道路上で故障するバスが増えた代わりに、高速道路や主要国道で転倒したり、道路脇の樹木などに激突するバスは減ったような気がする。故障ならば怪我人も死者もでない。事故を起こされるよりずっといいということだ。

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本稿は日馬プレス第260号(2003年10月16日)に掲載されたものです。