追突してきたバイクのほうから
「ネバー・マインド」
信号待ちで停車中にうしろからドスンという衝撃。振り向くとバイクが追突していた。あるいは車が追突していたという経験のあるひとは多いだろう。
車から出て、加害者に向かって歩いていくと、加害者が「ネバー・マインド、ネバー・マインド」と言いながら、「ほら本の少し傷ついただけじゃないか」と笑顔で話しかけてこられたときの衝撃を忘れられないひとも多いだろう。
「ネバー・マインドっていうのは(被害者の)俺の方で、(加害者の)お前のいう台詞じゃないだろう」と叫びたくなる。バイクのドライバーに修理代が出せるとも思えない。ふつうは「いいよ」ですましてしまう。主客転倒はだからなんだろう。「それに事故は不可抗力で、自分の意思でやったんじゃない。(あなたは)金持ちなんだから、(貧乏人の)わたしから損害賠償を取ろうなんていう考えは間違っている」ということなのだろう。
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本稿は日馬プレス第261号(2003年11月1日)に掲載されたものです。