危険!信号待ちの車の列の間を
疾走するバイク

数年前、クアラルンプールのコンコルド・ホテルの前のジャラン・スルタン・イスマイルで、信号待ちで並んで行列している車を間を通り抜けて横断しようとした某電気メーカーの日本人出張者が、車の間を爆走してきたバイクにはねられて両脚を骨折する事故に遭った。彼の同僚は彼をジェネラル・ホスピタル(GH)に救急車で入院させた。それなのに彼は死んだ。
 信号待ちの車の列の間をバイクがすり抜けていく。時々、車のミラーに接触したりしながら、後から後から通り抜けていく。時には、猛スピードで走り抜けていくバイクもある。幹線道路や町中の道路ではありふれた光景だ。
 事故に遭っても、加害者であるバイクはすぐに消えてしまう。仮に、残っていても、彼等には損害賠償能力がない。外国人であるわたしたちは、やられたらやられっぱなしで、泣き寝入りするしかない。バイク族は連帯意識が強いのか、事故があるとすぐに結集してくる。うっかり取り囲まれたりしたら、どちらが被害者でどちらが加害者かわからなくなる。逆に金品を脅し取られたりしたら、泣くに泣けない。文句を言ってもはじまらない。あきらめるときはあきらめる。それがベストだ。
 
 
 とにかく道路の横断時には油断しないことだ。町中を走る自動車は注意深い運転をしていることが多い。意外と接触事故、追突事故も少ないのをみれば分かる。バイクは危ない。運転しながら気が散っているのが多い。集中しているのは、ひったくりがターゲットに向かっているときぐらいだ。

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本稿は日馬プレス第271号(2004年4月1日)に掲載されたものです。