高速道路を逆走するバイク

 イポー方向へ高速道路を北にいくと、車の量は激減する。走行車線の中央を堂々と走っているバイクもあれば、高速で走っている車をすり抜けていくバイクもあるし、危険をさけて路肩を走っているバイクもある。

 思わず自分の目を疑ってしまうのは、路肩を反対方向から走ってくるバイクがあるからだ。思わず「なぜだ」と叫んでしまう。フェデラル・ハイウェーなどで出口を行きすぎてしまい、バックで出口まで戻ってくる車を見かけたことがあるひとは多いだろう。彼等は慎重に、ちょっと恥ずかしそうに戻っているからまだ理解できる。逆走するバイクは堂々としてまったく悪びれていない。A地点からB地点に行くのに、最短でしかも舗装してある道を選ぶのは、当然すぎるほど当然なのだ。

 おもしろいのは、高速道路を自転車が走っていることもある。人間が、ときには子供たちが高速道路を堂々と横断していることもある。これも、逆走するバイクと同じ論理なのだろう。驚いたあとに、「すごい!」、「勇気がある!」と感心してしまう。わたしたちが忘れてしまった勇気を彼等はもっている。

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本稿は日馬プレス第275号(2004年6月1日)に掲載されたものです。