ボルネオ研究(2)
前回より、ボルネオについてアカデミック、かつプロ意識で作られた見事なサイトを紹介してきて、今回は2回目となる。今回の初めは、桜美林大学助教授で、「精霊の仕業と人の仕業」という書籍も出版している奥野克巳氏のサイト、「奥野克巳のホームページ」
http://www2.obirin.ac.jp/~okuno/
(日本語)だ。同サイトでボルネオに関して読める研究テーマは「資源化される森〜マレーシア・サラワクの熱帯雨林の領有をめぐる歴史と現状」で、かつて熱帯雨林では外貨を稼ぎ出すために、森の木々は切り倒されるといった木材産業が行われてきたが、それが最近になってエコツーリズムへと推移してきた現状が書かれている。おもしろいことに、こうした推移理由は、エコツーリズムの対象としての森が、プランテーションに向かないがゆえに残された土地であった、という点に注意を喚起している。プランテーションに不向きであるために放っておかれ、動植物が豊かに繁殖した森が、逆に、観光客に供されるようになったという興味深い話である。今日では、サラワクのジャングルは、国立公園や自然保護地域としてどんどん整備され、エコツーリズムの目的地となっている。森は伐採されるのではなく、世界中からツーリストを呼び寄せ、その結果として、州の財政と人びとの生活を潤すことになる経済効果をもたらす資源として扱われることになる。
マレーシアで最初の国立公園が半島部に設置されたのは1938年。1957年にはタマン・ネガラと名称変更され、サラワク州では、同年にバコが州で最初の国立公園として登録された。その後、1974年に、グヌン・ムルとニアーが国立公園に登録された。さらに、数年にひとつの割合で国立公園が新たに登録されてきた。2000年は、サバ州のキナバル州立公園と、サラワク州のグヌン・ムル国立公園が、相次いで、マレーシアで最初のユネスコ世界遺産に登録されている。
次に、「ボルネオの国際協力」
http://www.bbec.sabah.gov.my/japanese/
(日本語)だ。この中で紹介されているボルネオ生物多様性・生態系保全プログラム(BBEC)とは、国立サバ大学とサバ州政府9機関、日本政府の技術者が共同協力し、自然保全に関する調査研究、州立公園管理、野生動物生息域管理、環境意識啓発の4分野を統合的にサバ州で5年間実施しているプログラムだ。サイト内の、ボルネオの自然、自然保全活動、人々と暮らし、自然を守る人々と、4テーマには全部に東マレーシアでの自然活動についての魅力が溢れており、何といっても、ここでも多くの日本人が協力隊となって、活躍してる様子がわかり、読み応えがある。
おまけは、国際青年協力隊やシニア協力隊など、ボランティアなどで、日本と発展途上国の架け橋としてお互いの知識や経験を生かし、平和で豊かな世界の実現を目指している「国際協力機構(JICA)」
http://www.jica.go.jp/Index.html
(日本語)のサイトだ。見るとお分かりのように、マレーシア新プロジェクトには、今年6月からのインフラ金融融資能力向上プロジェクトがある。そして、このサイトのお勧めは、子ども向けに作られたコーナー「みんなで学ぼうのぼくら地球探検隊」。その中の「すぐできる国際協力」では、即実行に移せそうな身近な協力事項を教え、フラッシュムービーでは、学校にいけない子供たちや緑を守ろう。大切な水などといった地球保護についてがわかりやすく書かれている。大人にももちろんわかりやすいし、勉強になるだろう。頭の硬い大人に環境問題などを教えても、地球問題は変わらない、未来の子どもたちに教えていかなければ、とはよくいわれていることだが…
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本稿は日馬プレス第279号(2004年8月1日)に掲載されたものです。